融資にはどんな取引があるのか?6つの個人・事業向け各種取引サービスと特徴を解説
融資とは、金融機関や個人投資家が、資金を必要とする企業や個人に、お金を貸し付けることです。
代表的な銀行融資には、さまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。
ここでは、融資の種類と特徴について詳しく解説します。
融資の種類とその特徴
では、実際に銀行等でおこなわれている融資の種類と具体的な内容について解説します。
手形貸付
手形貸付は、銀行が融資するにあたり、信用証書の代わりに手形の差し入れを借り手から受ける形式の融資です。
銀行は金銭消費貸借契約に基づく貸出金の返還請求権と手形債権の双方を有します。(銀行取引約定書)
手形には特定の金額と期日が記載された手形(紙幣のような文書)を用いて行われる金融取引です。
この手形により、借り手(通常は企業)は一定の期限内に指定された金額を貸し手から借り入れ、期日に返済する契約を結びます。手形は法的な拘束力を持つ文書であり、信頼性が高いため、多くのビジネス取引に使用されています。
不渡り処分による強制力を持つため、銀行にメリットがあります。
手形割引
手形割引とは、金融機関が企業から手形を買い取ることで融資を行う方法です。買い取った日を「割引日」といいます。
銀行は手形記載の金額と同額を企業に支払いますが、割引日から手形の満期日までの日数分を割引依頼人と約定した利率を支払いってもらいます。
手形割引は、企業にとって短期的な資金調達手段としてよく利用されています。
銀行取引約定書には、手形買戻し条項に基づいた手形買戻し請求権があり、銀行側のリスクが回避できるようになっています。
証書貸付
証書貸付とは、金銭消費貸借契約の合意内容(貸付条件)を証書に書面化したうえで融資を行う方法です。
借入金額、金利、返済期間、返済方法、担保など、貸借条件が記載されています。
通常、カードローンやクレジットカードのキャッシングといった貸付はこの証書貸付です。
当座貸越
当座勘定取引に附帯している貸付で、当座預金の残高を超えた金額の手形・小切手の支払いがあると、自動的に融資が開始され貸越極度を限度として融資が実行されます。
銀行は貸越極度額を限度に融資の義務を負います。
しかし、当座貸越契約には、銀行の解約権、減額権があるので行使すれば効力があります。
支払承諾
支払承諾は、取引先が第三者に対して生じた債務保証することを銀行が承諾する取引です。
取引先は銀行の信用補完を得ることができるので、第三者から融資を受けやすくなります。
銀行に保証料が支払われるため、銀行は自行で資金負担することなく収入を得ることができます。
代理貸付
代理貸付とは、他の金融機関の資金を業務委託に基づいて代理して貸し出すことです。
委託金融機関は政府系金融機関で、受託銀行の支店網を利用して、地域に滞りなく普遍的に貸し出しができ、施策目的を達成する方法としてよく利用されます。
銀行は受託手数料を受け取り収入としています。
まとめ
企業や事業主が資金調達のために、融資を受けられる方法は様々です。
個人がお金を借りる方法も含め、ケースバイケースに応じた融資を検討することができるので、最大限活用できるようにしておきましょう。
ただし、融資する側は常にリスクを回避できるよう、契約書に不利にならない記載が盛り込まれているため、借り手側は万が一の時の義務をしっかりと確認しておくことが重要となります。